競馬【ジャパンカップ】重要ステップレース分析

 

解説動画は こちらです
↓ ↓ ↓

 

 

まずは今年のジャパンカップの出走予定馬をご覧ください。
想定人気順に並べてあります。

今回が引退レースとなる昨年の3冠馬コントレイル
今年のダービー馬シャフリヤール、この2頭が人気を集めそうです。

あとはアルゼンチン共和国杯を勝って勢いに乗る
オーソリティ、今年のオークス馬ユーバーレーベンあたりが続いています。

また海外からも3頭が参戦を表明し、全部で21頭が登録しています。
フルゲートは18頭となっています。

これらの馬の過去レース分析として、
天皇賞秋、ダービー、アルゼンチン共和国杯、京都大賞典の
4レースを回顧していきたいと思います。

人気上位馬の過去レースを主に選びました。

まずは天皇賞秋を見ていきます。
このレースから6頭がジャパンカップに登録しています。

ちなみにこの動画でのレース回顧では
おもにパトロールビデオの映像を引用しています。

レースを前から映しており、各馬の動きや位置取り
不利なども把握しやすいので、活用したいと思います。

まずはスタートです。
1番のコントレイルはまずまず良いスタートを切れました。
3番のモズベッロはやや出負けして、後方の位置取りとなります。
サンレイポケットとムイトオブリガードはまずまずのスタート。

サンレイポケットは普段は後方からレースを進める馬ですが、
今回はやや促していつもより前目の位置を取ろうという意図が見えました。

ムイトオブリガードは出たなりで
周りの様子を見ながらポジショニングしていきます。

カレンブーケドールは先行態勢で
なるべく早めに内に入って良いポジションを取ろうという意図が見えます。

ユーキャンスマイルは後ろから行く馬ですので、出たなりです。
この2頭は外枠で、その点で不利だったと思います。

2コーナーの入りはこのような形になっています。
コントレイルは前に有力馬のエフフォーリアがいますので、
この後ろをついていこうという位置取りです。

カレンブーケドールはおそらくグランアレグリアの位置を取りたかったと思いますが、
外枠が仇となり内に入り切れず、外目を追走する形になります。

サンレイポケットはエフフォーリアのすぐ後ろの位置で、
非常に良いポジションに収まったと思います。

向こう正面入り口では、少し面白い動きがあったので紹介しておきます。
有力馬の後ろはレース後半で詰まるおそれが少ないので、
ジョッキーは基本的に有力馬の後ろを確保したいと考えます。

ここでは有力馬の1頭である赤い帽子のエフフォーリアが真ん中にいて、
その後ろをコントレイルとサンレイポケットが狙っています。

特にコントレイルは1枠で包まれるのが一番避けたいシチュエーションなので
外に出そうという意識が強かったように思います。
その結果、コントレイルがエフフォーリアの後ろを確保し、
サンレイポケットはやや外に押し出されてしまいます。

そのすぐ後の場面ですが、
サンレイポケットの鮫島克駿騎手が、
後ろをちらっと確認しているのが分かるかと思います。

そして後ろにスペースがあるのを確認すると、
ここから進路変更して内に切れ込んでいきます。

サンレイポケットは実績面で上位人気馬に劣りますので、
普通にこのまま外目を追走してもかなわないと判断したのでしょう。

このときの馬場は昼からの雨で若干緩くなっており、
どちらかと言えば外のほうが若干走りやすい状態だったと思いますので、

これは賭けだったと思いますが、
コーナーでのロスを最小限にして直線に賭ける作戦に出たのだと思います。

結果的にこの内への切れ込みがファインプレーとなり、
サンレイポケットは10番人気ながら4着でゴールすることになります。
人気薄だからこそできる大胆な好判断だったと思います。

3コーナー地点での位置取りを確認してみましょう。
カレンブーケドールは3番手グループの外にいます。

好位ですが外目を回らされて前に壁も作れず、
あまり脚を溜められていないように思います。

サンレイポケットは最内でじっと脚を溜めています。
コントレイルはその後ろで、
こちらは外に出すタイミングをうかがっている感じです。

モズベッロ、ムイトオブリガード、ユーキャンスマイルは、
後方の位置取りです

レースは比較的緩い流れで進んでおり、
上位6着までに入った馬はすべてこの赤い線より前にいましたので
それより後ろの3頭はすでに上位争いは難しい状況になっています。

このような隊列で、
各馬3コーナーから4コーナー、直線へと向かいます。

こちらは直線入口の画像です。
まずはコントレイルの動きを見ていきたいと思います。
この時点では先行馬の後ろにいますが
ここから外に出していきます。

コントレイルの外には
ヒシイグアスがいましたが、ヒシイグアスがややもたついたのと、

その前にいたエフフォーリアが
スピードを上げたことで2頭の間にスペースができ、

コントレイルはそのスペースから外に出していきます。
残り400mあたりで、コントレイルはうまく外に持ち出せました。
このあたりの一連の動きは非常にスムーズだったと思います。
あとは前の有力馬を捕まえるだけという態勢です。

この時点での他の馬の状況ですが、
カレンブーケドールはあまり反応が良くなく
外のエフフォーリアに並ばれてしまっています。

サンレイポケットはできる限り馬場の良い外に出しつつ、
馬群全体の中では内目を突いて伸びてきます。

後方にいたモズベッロ、ムイトオブリガード、
ユーキャンスマイルの3頭は直線でも前を捕まえることはできず
すでに圏外に落ちてしまっています。

残り200m地点の画像です。
カレンブーケドールはすでに脱落してしまい、
コントレイルは外から前を捕まえられるかどうかというところ。
サンレイポケットも馬の間を突いて前を捕えようと頑張っています。

そしてゴールとなります。
コントレイルはエフフォーリアに届かず2着となりました。
サンレイポケットは最後まで頑張り、この3頭に次いで4着でした。

★それでは
★天皇賞秋 出走馬の各馬の評価まとめです。

コントレイルは2着と負けてしまいましたがレース内容は良く、
ジャパンカップでも当然有力になると思います。

サンレイポケットは鞍上の好騎乗により大健闘で、
これ以上のレースは期待しづらいですが東京2400の舞台適正はありそうです。

ユーキャンスマイルやムイトオブリガードなど
後方から競馬をする組は展開の助けが必要になりそうです。

カレンブーケドールは外々を回らされる不利はあったものの
先行勢有利の流れの中でこの結果は不安が残ります。

これまで掲示板を外さない安定感が売りでしたが
それが崩れてしまったのは心配です。

モズベッロは
良績のある道悪の時計がかかる馬場なら
上昇があるかもしれません。

次は日本ダービーの回顧です。
今回のジャパンカップ出走予定馬では
シャフリヤールが出走しており、1着になったレースです。

まずはスタートです。
シャフリヤールはきれいにスタートを切り、
不利を受けることもなく1コーナーに向けてインに入っていきます。

1コーナー手前の時点で、内から3頭目あたりの位置です。
気性が前向きなところがある馬で、
馬群に入れて折り合いをつけようという意図が見えます。

2コーナーの時点では、中団よりやや前、馬群の真ん中のこの位置に収まりました。
馬は少し力んでいるように見えましたが、
なだめて我慢するにはちょうど良いポジションだったと思います。

動きがあったのは向こう正面から3コーナーにかけてで、
後方にいたディープモンスターとアドマイヤハダルが外をまくるように上がっていきます。

それにつられるようにグレートマジシャンもポジションを上げ、
この3頭が外から前に出たことで、内にいたシャフリヤールは相対的に位置が下がります。

先ほどは中団より前目にいたシャフリヤールですが、
3コーナーでは中団より後ろになっています。
シャフリヤールにとってはこの後のさばきが少し難しくなってしまいました。

シャフリヤールが動いたのは4コーナーで、
グレートマジシャンが外に出していくのに合わせて
シャフリヤールも外に出そうとします。

ただこのシャフリヤールの作戦はうまくいきません。
外のグレートマジシャンががっちりフタをして、
シャフリヤールを外に出させてくれませんでした。

仕方なくシャフリヤールは再度内に戻ります。
直線入口で、グレートマジシャンは大外にいますが、
シャフリヤールは内に戻り、前の馬の隙間を狙う作戦に切り替えたように見えます。

残り500m地点では、シャフリヤールはまだどこを突こうか考えている感じでしたが、
このあと、鞍上の福永騎手は外を選択します。

外にピンク帽のアドマイヤハダルがいますが、
この馬の脚が上がりかけていると見るや、このわずかな隙間を突いてきます。
アドマイヤハダルを外に弾きながら、
シャフリヤールはようやくここで進路を確保できました。

ここからは通常のレース映像です。
シャフリヤールは前にいる1番人気の
エフフォーリアを目標に自慢の末脚を繰り出します。

シャフリヤールはエフフォーリアを
射程圏に収めると着実に差をつめていきます。

そしてゴールでは、シャフリヤールが
エフフォーリアをハナ差差し切って1着。見事にダービー馬の称号を獲得しました。

★それでは シャフリヤールの評価まとめです。

終始スムーズといったレースでは決してありませんでしたが、
エフフォーリア相手に勝ち切れたのは立派だったと思います。

折り合いがポイントになりそうなので、
前に馬を置けるように、
真ん中よりも内の枠のほうが良さそうです。
切れ味を生かせる良馬場なら有力な1頭になりそうです。

次はアルゼンチン共和国杯を回顧していきます。

今回のジャパンカップ登録馬では、
オーソリティが1着、ロードマイウェイが13着でした。

まずはスタートですが、オーソリティは好スタートを切ります。
ロードマイウェイは隣のサトノソルタスと接触し後ろい下がってしまいます。

1コーナーの入りはこのような感じです。

オーソリティは体が大きく跳びも大きい馬で、
内で包まれてしまうと持ち味が存分に発揮できないことを考慮してか、
最内には入れず1頭分開けたところを走っています。

ロードマイウェイはこの時点で最後方で、すでに苦しい位置取りです。

2コーナーの隊列はこのような感じです。
オーソリティは4番手で、内から2頭目のポジションです。
外の馬が少し邪魔ですが、これくらいの壁なら特に問題はなかったと思います。

3コーナーの隊列も、先ほどと大きく変わっていません。
レースはスローな流れで淡々と進んでいきます。
大きな動きはないまま、4コーナーから直線へと向かっていきます。

直線入口の画像です。
オーソリティの前にいたアンティシペイトが内に入っていったことで、
オーソリティは自然に前が開き、苦も無く進路を確保できました。

ロードマイウェイは依然後方で、
すでに上位争いに食い込むのは厳しい状況です。

あとはオーソリティは自分のタイミングで仕掛けるだけです。
ストライドが大きいので長い直線も味方になり、
楽に先頭に立つと後は突き放すだけとなりました。

最後は2着のマイネルウィルトスに
2馬身半の差をつけて、1着でゴールしました。
ロードマイウェイは後方のまま13着に終わりました。

★それでは 2頭の評価のまとめです。

オーソリティは先行できて自分ペースでレースがしやすいの強みだと思います。
ストライドが大きく、広くて直線が長い東京コースも最適です。
あとは100mの距離短縮なる点と、
GⅠになる点で、レースのペースや質が変わってきますので、
それに対応できるかがポイントになると思います。

個人的見解としては、
対応できる可能性は十分にあると思いますが、

アルゼンチン共和国杯組は基本的に人気薄で狙いたいところで、
人気になるようなら馬券的妙味に欠けると思いますので、
その点では軽視したいところです。

ロードマイウェイは終始後方のままで、
この内容ではジャパンカップでも苦戦は避けられないと思います。

最後の過去レース回顧は京都大賞典です。

ジャパンカップ登録馬では、
マカヒキが1着、アリストテレスが2着、キセキが3着、
ロードマイウェイが5着、ムイトオブリガードが11着、モズベッロが13着でした。

まずはスタートです。
9番のアリストテレスが少し外に膨れて数頭が窮屈になっています。

その中にキセキもいましたが、
この馬に関しては大きな不利にはなっていなかったようです。

1コーナーの入りです。
外からキセキが先行態勢で、アリストテレスは少し行きたがりながら
先行勢の後ろに入れてなだめようとしています。
マカヒキはその後ろで、
ムイトオブリガード、ロードマイウェイ、モズベッロは後方です。

2コーナーでは各馬このような配置になっています。
3~4コーナー中間でも大きな動きはありません。
前からキセキ、アリストテレス、マカヒキと並び、
ロードマイウェイが外を上がっていきます。
ムイトオブリガードとモズベッロは依然後方のままです。

直線入口です。
キセキは3番手の外で、その後ろでアリストテレスとマカヒキが進路を伺っています。
内回りコースが合流したあたりでアリストテレスは外に出します。

そのすぐ後ろにマカヒキがいて、アリストテレスが通ったスペースをそのまま伸びてきます。
マカヒキは、最初はキセキとアリストテレスの間のスペースを狙いますが、
残り150mあたりでアリストテレスの外に出し、最後のスパートをかけます。

ここからは通常の横からの映像です。
残り100mを切ったところでアリストテレスが先頭に立ちます。
そのまま押し切る脚色でしたが、外からマカヒキが猛然と襲い掛かります。
最後はマカヒキがハナ差差し切って1着でゴールしました。

アリストテレスは惜しい2着。
キセキが3着でした。

あとはロードマイウェイが5着に健闘。
ムイトオブリガードは11着。
モズベッロは13着でした。

★それでは 各馬の評価のまとめです。

マカヒキは9番人気という低評価を覆しての1着ですが、
ここ2年以上はGⅠレースばかり使われていて、
その前のGⅡレースに限れば3着、2着と好走しており、
GⅡレースならまだ勝つ力はあったということだと思います。

逆にいえば再びGⅠとなるとやはり厳しいのかなという印象です。

アリストテレスは最後良い脚を見せましたが、以前騎乗した武豊騎手が
「きれいな馬場のほうがいい」というコメントをしており、
このときは4回阪神の開幕週で良好な馬場状態でしたので、それも味方した印象です。

キセキもGⅡでは上位争いも可能ですが、GⅠとなるとこちらも厳しいように思えます。
残りの3頭もあまり高い評価はあげられないレース内容でした。

個人的見解としては、
このレースでの好走馬はいずれもジャパンカップでは力不足の感があり、
上位争いに加わるには枠・馬場・展開など複数の
プラス要素がないと厳しいのではないかと見ています。

以上の過去レース回顧の内容を踏まえて
ジャパンカップでの推奨馬をこのように選ばせて頂きました。

推奨度Aはコントレイルです。
言うまでもなく実績は最上位で、
前走内容も評価でき、今回も安定した結果を残してくれると思います。

推奨度Bはシャフリヤールです。
ダービーのレース内容と、強い3歳世代で斤量の恩恵がある点も踏まえ、
この評価にしました。

ただしこの2頭は良馬場前提での高評価とします。

もし道悪で時計がかかる馬場になったときには、
重馬場でのGⅠ好走実績があるモズベッロや、
先ほどの過去レース回顧では触れませんでしたが
ユーバーレーベンあたりも面白いのではないかと考えています。

あとは枠順や当日の馬場状態なども考慮して、
最終的な買い目を決めたいと思います。

また、最後に参考データとしまして、
ジャパンカップ過去10年の枠別成績を紹介しておきます。

1枠が非常に良い成績になっていますので、
先ほどの評価にかかわらず、1枠に入った馬には注意したいと思います。

最終予想はましこん競馬のツイッターで公開していますので、
ぜひそちらも併せてご覧ください。

以上、2021年のジャパンカップの主な出走予定馬を、
過去レース回顧から分析してみました。
最後までご覧いただき ありがとうございました。

 

 

解説動画は こちらです
↓ ↓ ↓

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket