阪神ジュベナイルフィリーズ2021 パトロールビデオ【徹底検証】ウォーターナビレラ サークルオブライフ ステルナティーア ナムラクレア ベルクレスタ

 

今回は、12月12日日曜日に阪神競馬場で行われますG1「阪神ジュベナイルフィリーズ」を分析していきます。
主な出走予定馬の近走のレース内容を分析して有力馬を絞り込んでいきたいと思います。
ぜひ参考にして頂ければと思います。

まずは今年の阪神ジュベナイルフィリーズの登録馬をご覧ください。
想定人気順に並べてあります。
ファンタジーS勝ち馬のウォーターナビレラ
サウジアラビアRC2着のステルナティーア
アルテミスS勝ち馬のサークルオブライフ
あたりが上位人気想定となっています。
全部で23頭が登録しており、フルゲートは18頭となっています。

これらの馬の過去レース分析として、この4つのレースを回顧していきたいと思います。
上位人気想定の馬が出走ているレースを主に選びました。

まずはファンタジーSを見ていきます。
このレースの出走馬からは3頭が阪神ジュベナイルフィリーズに登録しています。

ちなみにこの動画のレース回顧では、主にパトロールビデオの映像を引用しています。
レースを前から映しており、各馬の動きや位置取り、不利なども把握しやすいので、活用したいと思います。

まずはスタートです。
3頭ともまずまずのスタートを切っています。
特に不利になるような出来事もありませんでした。

こちらはスタートから200mあたりの画像です。
ナムラデイリリーが若干外に寄ってくる場面がありました。
後ろのナムラクレアとは間隔が空いていたので不利にはなっていませんが、このタイミングでナムラクレアが僅かにブレーキをかけ、それをきっかけに馬が力んで折り合いを欠いたように見えました。

スタートから400mあたりではナムラクレアがウォーターナビレラの後ろに収まっています。
前を壁にして折り合いをつけようとしたのだと思います。
そのためにナムラクレアは位置が少し下がってしまいましたが、前のウォーターナビレラは有力馬で下がってくる心配はないので、その後ろにつけるという作戦は、この状況では最善だったと思います。

3~4コーナー中間ではこのような隊列になっています。
ウォーターナビレラは先頭の馬から離れた2番手で単騎逃げのような形になっており、好位置です。ナムラクレアはその後ろで、こちらも悪くない位置です。
アネゴハダはさらにその後ろで、前に有力馬を置く形は悪くないですが、他の馬に包まれてしまっており、進路取りに苦労しそうな様相です。

4コーナーで、ナムラクレアがウォーターナビレラに並びかけていきます。
アネゴハダはまだ後方の馬群の中で、苦しい位置取りです。

直線入口ではウォーターナビレラとナムラクレアが併せ馬のようになって、前を捉えようとしています。
アネゴハダは結局大外に持ち出すかたちになりました。

残り150mあたりではウォーターナビレラが先頭に立っており、ナムラクレアが外から捕まえに行こうというところ。
アネゴハダは伸びず、前と離されてしまっています。

最後はウォーターナビレラがナムラクレアを振り切って1着でゴールしました。
ナムラクレアは上がり最速の脚を使いましたが届かず2着。アネゴハダは5着でした。

それでは、各馬の評価のまとめです。
ウォーターナビレラは先行策から上がり2位の脚を使って1着でした。
先行できて、かつ速い上がりを使えるのは大きな強みだと思います。
前走で1600mを経験し、今回で阪神戦も経験できたのもプラスで、有力馬の1頭になると思います。

ナムラクレアはレース前半は前に出していく感じで、その後馬が力んで折り合いを欠いてしまい、ややちぐはぐなレースとなってしまいました。
それでも上がり最速の脚を使っての2着ということで、力があるのは間違いなさそうです。1600mへの距離延長はプラスではないですが、やはりすべては折り合い次第ということになりそうです。

アネゴハダは現時点では力不足な感じですが、道悪馬場で先行馬が止まるような展開になれば、上昇の余地はあるかもしれません。

以上が、ファンタジーS出走馬3頭の評価となります。

次はアルテミスSを振り返ります。
こちらの出走馬からは、3頭が阪神ジュベナイルフィリーズに登録しています。

まずはスタートです。
中央で何頭かが挟まれてごちゃっとしていますが3頭については特に不利はなく、いずれも比較的良いスタートを切っていました。

こちらは向こう正面中間の画像です。
ベルクレスタは内外の2頭と並んで雁行体制ですが、このあたりで引いて3番手に下がります。
サークルオブライフは内に切れ込んで中団の最内を取りました。
シンシアウィッシュは中団の外につけています。

3~4コーナー中間ではこのような隊列になっています。
前の方はぽつんぽつんと離れており、ベルクレスタは単独3番手、シンシアウィッシュはその後ろで中団、サークルオブライフは依然最内の後方で脚を溜めています。
レースはここまでゆったりとしたペースで来ていますので、この3頭の中では前目につけたベルクレスタのポジションが最も有利と言えると思います。

直線入口では、ベルクレスタは楽な手ごたえで3番手をキープしつつ、追い出しのタイミングを計っている感じです。
シンシアウィッシュはコーナーリングのロスを最小限にして、ベルクレスタの後ろから伸びようとしています。
先ほどまで最内にいたサークルオブライフは、4コーナーから一気に外に持ち出して、この位置にいます。

残り400mでは、ベルクレスタはまだ追っていません。
シンシアウィッシュはその後ろで進路を伺っています。
サークルオブライフは外から徐々に加速していきますが、この馬もまだ強く追ってはいません。。

残り200mでは、満を持して追い出したベルクレスタが先頭に立つ勢い。
シンシアウィッシュはそれについていけず置いてかれてしまいますが、バテているわけではなくじりじりと脚を使っています。
サークルオブライフはムチを入れながら外から伸びてきていますが、前にはまだ差があり、この時点ではベルクレスタの勝ちパターンのように見えました。

残り100mでベルクレスタが先頭ですが、エンジンがかかったサークルオブライフが外から猛然と襲い掛かります。
結局ゴール前で入れ替わり、サークルオブライフが差し切って1着。ベルクレスタ2着となりました。
シンシアウィッシュは4着でした。

それでは各馬の評価のまとめです。
サークルオブライフは、今回の動画で触れる馬の中では、最もインパクトのあるレース内容でした。
2着のベルクレスタが上がり2位の脚を使っていましたが、それよりさらに0.5秒も速い33秒5の末脚で差し切ったシーンは圧巻でした。
極端な追込脚質ですと多頭数競馬がネックになりますが、この馬の場合はこのレースでもそうだったように中団につけられる出足もありますので、極端な内枠で馬群に包まれたりというようなことがなければ、最有力の1頭と見ています。

ベルクレスタはほぼ完璧なレース内容でしたが、最後は勝ち馬の決め手にやられてしまいました。
とはいえレースセンスが高く脚質の自在性もあり、大崩れはしないタイプだと思いますので、上位争いのチャンスはまだまだありそうです。

シンシアウィッシュは上位2頭とは力の差が出てしまいました。
その後に出走した白菊賞でも1番人気ながら5着と負けており、GⅠの舞台ではさらに厳しいかと思います。

以上がアルテミスステークス出走の各馬の評価となります。

次はサウジアラビアロイヤルカップを回顧します。
このレースからはステルナティーアが阪神ジュベナイルフィリーズに登録しています。

まずはスタートです。
ステルナティーアは3枠3番から良いスタートを切っています。特に不利もありませんでした。

スタートから200mあたりの地点では、3番手のこの位置につけました。
前に行こうという気持ちが強めの馬ですが、ジョッキーがぐっと押さえて、うまく我慢できていたと思います。

スタートから400m地点では、前に壁がなくなってしまいましたが、引き続きよく我慢できていたようで、それなりに脚は溜められているようでした。

レースが動いたのは3コーナー手前で、緑帽子のコマンドラインがペースを上げてステルナティーアを外から交わして上がっていきます。

3コーナーでは、コマンドラインは2番手に上がっています。
ここまで前半600mが37秒7というスローペースで来ていましたので、早めにポジションを上げておこうという作戦だったと思います。
一方ステルナティーアは動かず同じポジションをキープしています。

4コーナーではこのような隊列になっています。
ステルナティーアは前のコマンドラインを目標にしながら直線へと向かっていきます。

直線入口では2頭とも手ごたえは良く、ステルナティーアは前のコマンドラインを伺いながら仕掛けのタイミングを計っている感じです。

残り400mで先に仕掛けたのはステルナティーアでした。
コマンドラインから1馬身ほど後ろの位置でしたが、コマンドラインがまだまだ余力がある感じですので、先に仕掛けて差を詰めておかないと捕まえられないという判断だったと思います。

残り200mではコマンドラインも追い出しており、ステルナティーアも懸命に食らいつきますが、なかなか差は詰まりません。
2頭が後続を離していきます。

最後はステルナティーアが半馬身差までコマンドラインに詰め寄りますが、コマンドラインがそのまま押し切り1着。ステルナティーアは2着でした。

それでは、ステルナティーアの評価のまとめです。
前に行こうという前進気勢が出ていましたが、スローペースで前に馬の壁がない状況でも、よく我慢できていたと思います。
騎手もレースを教えながら乗っている感じで、結果2着に負けましたが内容は良かったと思います。
勝ったコマンドラインとは道中でのポジショニングの差が出ましたが、力の差はわずかだと思います。
牡馬と戦った経験も含め、さらに上積みが期待できそうです。

最後の過去レース回顧は京王杯2歳ステークスです。
このレース出走馬からは、ラブリイユアアイズが阪神ジュベナイルフィリーズに登録しています。

まずはスタートです。
ラブリイユアアイズはやや外寄りの7枠11番で、ゲート内で少しカリカリしていて、スタートも少し遅れた感じでした。
隣の12番の馬が外に膨らんでしまい大外2頭が不利を受けていますが、ラブリイユアアイズには影響はなかったです。

スタートから250mあたりの地点です。
ラブリイユアアイズは先行集団の後ろで、外枠スタートからうまく潜り込んで内から2頭目に位置しました。
やや馬が力んで前に行きたがっているようでいたが、馬群の中で我慢している感じです。

3~4コーナー中間の隊列です。
ラブリイユアアイズは相変わらず馬群の中で、この後の進路取りに少し苦労しそうな位置取りですが、ここではポジションよりも折り合いを優先している感じで、はやる気持ちを抑えながら脚を溜めています。

直線に入っても、オレンジ帽のラブリイユアアイズはまだ馬群の後ろで、そろそろ進路を探さないといけないタイミングです。

残り400m地点でもラブリイユアアイズはまだ前が壁になっていますが、ここで有力馬の1頭トウシンマカオが加速を開始して前に出ます。
そしてその後ろにいたジャスパークローネが加速についていけずもたついたことで、2頭の間にスペースができ、ラブリイユアアイズはそこから外に出していきます。

この場面は通常のレース映像のほうが分かりやすく確認できます。
トウシンマカオとジャスパークローネの間にできたスペースから、ラブリイユアアイズが外に出してきます。
このような感じで、ラブリイユアアイズはうまく外に出して馬群を抜け出せました。
あとは前を追うだけという態勢です。

残り200mの画像です。
ラブリイユアアイズは前を追いかけますが、レース自体がスローペースだったので前の馬にも余力があり、先頭のキングエルメスと2番手のトウシンマカオに離されてしまいます。
このあたりは瞬発力の差が出たようです。

それでもラブリイユアアイズはしぶとく脚を伸ばし、前の2頭との差をじわじわ詰めていきます。
結局前の2頭を交わすことはできませんでしたが、2着のトウシンマカオから4分の3馬身差の3着でゴールしました。

それでは、ラブリイユアアイズの評価のまとめです。
少し行きたがりながらも好位で我慢できていましたし、直線でもうまく馬群を捌けて進路取りもスムーズで、比較的ロスなく立ち回れていたと思います。
スローで前が残る展開でしたので、理想を言えばスタートを決めてもう一列前の位置で競馬ができていれば、上位との差をもっと詰められたかもしれません。
気持ちの面で距離延長には不安が残りますが、最後までしぶとく伸びる末脚は魅力的で、タフな馬場ならさらに持ち味が生きそうです。
またあまり人気にならなそうなので、馬券的妙味という点からも面白そうな1頭です。

以上、4つの過去レースを回顧してみました。
これらの過去レース分析から、今回の阪神ジュベナイルフィリーズの推奨馬をこのように選ばせて頂きました。

推奨度Aはサークルオブライフにしました。
前走で見せた末脚は破壊力抜群でした。
一戦ごとに気性面で成長を見せており、折り合い面の心配がいらないのも強みです。
他の有力馬は前に行きそうなので、それらの馬を見ながらレースができるのも有利だと思います。
直線で前の馬を豪快に差し切るシーンを期待しています。

推奨度Bはステルナティーアとウォーターナビレラにしました。
この2頭は好位で競馬ができてレースセンスがあり、大崩れしない安定勢力と見ています。

推奨度Cのベルクレスタも同様にレースセンスのある馬ですが、前走での勝ちパターンからサークルオブライフに差されてしまった点を割り引き、C評価としました。
ラブリイユアアイズは妙味込みで魅力を感じる1頭で、特にタフな馬場になったときにはより注目したいと思います。

あとは当日の枠順や馬場状態なども考慮して、最終的な買い目を決定したいと思います。
最終予想はましこん競馬のツイッターで公開していますので、ぜひそちらも併せてごらんください。

以上、2021年の阪神ジュベナイルフィリーズの出走予定馬を分析してみました。
最後までご視聴頂きましてありがとうございました。

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