■中山記念 2022【パトロールビデオ】レース分析

 

今回は、2月27日に中山競馬場で行われます「中山記念」を分析していきます。
主な出走予定馬の近走のレース内容を分析して有力馬を絞り込んでいきたいと思います。
ぜひ参考にして頂ければと思います。

まずは登録馬をご覧ください。
想定人気順に並べてあります。
ダノンザキッド
カラテ
パンサラッサ
あたりが上位人気想定です。

これらの馬の過去レース分析として、この4つのレースを回顧していきたいと思います。
想定人気が上位の馬が出走しているレースを主に選びました。

まずはマイルCSを振り返ります。
このレースの出走馬からは、ダノンザキッドが中山記念に登録しています。

ちなみにこの動画では、パトロールビデオの映像を主に引用しています。
各馬の位置取りや不利なども確認しやすいので、活用したいと思います。

まずはスタートです。
7枠13番のダノンザキッドは良いスタートを切っています。

スタートから400mあたりでは、ダノンザキッドは中団外目につけています。
前進気勢を見せながらも制御が利いている感じで、スムーズに追走できているように見えます。

こちらは3~4コーナー中間あたりですが、ダノンザキッドの外から勝ち馬のグランアレグリアが位置を上げてきています。
このあたりの各馬の動きで、ダノンザキッドは馬群に包まれる形になっています。

そのまま直線へと向かっていきますが、直線入口ではダノンザキッドはまだ前が壁になっています。
それでも鞍上の川田騎手は慌てず騒がずという感じで、手綱を動かして加速しながら進路が開く瞬間を伺っている感じです。

そして残り300m手前あたりでちょうど1頭分前が開くと、ダノンザキッドはそこに馬体を入れて伸びてきます。
残り200mでは馬群を捌き切っており、あとは末脚比べという態勢になっています。
ダノンザキッドは外のグランアレグリアには一瞬で交わされてしまいますが、それでも着実に脚を伸ばしています。

最後はグランアレグリアが1着でゴールし、ダノンザキッドは2着と半馬身差の3着でゴールしました。

それではダノンザキッドの評価のまとめです。
道中は中団を追走し、3~4コーナーでは馬群に包まれる場面もありましたが、怯まず我慢できていました。
直線では馬群の間を突いてうまく抜け出し、上位2頭にはキレ負けする形にはなりましたが、この馬も力のあるところは見せられたと思います。
今回は実績がある中山ということで適正舞台ですし、
マイル戦からの1800m戦という臨戦過程で追走も楽になりそうです。相手も楽になりますし、上位争い必至と見ています。

次は東京新聞杯を振り返ります。
このレースの出走馬からは、こちらの3頭が中山記念に登録しています。

まずはスタートです。
5枠9番のカラテですが、隣の馬と接触してしまっています。この影響もあってかカラテはダッシュがつかず、後方からの競馬となります。
3枠5番のトーラスジェミニは好スタートで、隣の3枠4番のマルターズディオサもまずまずのスタートを切っています。

スタートから400あたりでは、トーラスジェミニが先頭でレースを引っ張り、
マルターズディオサは先行集団の真ん中につけています。近走では中団や後方からのレースが続いていましたが、今回は前目の位置取りとなりました。
黄色い帽子のカラテは中団馬群の後ろを追走しています。

3~4コーナー中間あたりではこのような隊列になっています。
トーラスジェミニが変わらず先頭です。
マルターズディオサは先行集団の後ろあたりで、ここまでは比較的ロスなく運べているように見えます。
カラテは変わらず中団馬群の後ろで、外を塞がれて動きづらそうな位置取りになっています。
各馬4コーナーから直線へと向かっていきます。

直線入口では、マルターズディオサもカラテも前が壁になっており、窮屈なスペースにはまってしまっています。
残り300mあたりでは、トーラスジェミニは後続につかまり後退しています。
マルターズディオサは黒い帽子のワールドバローズに前をカットされ、ここで戦意喪失し後退していきます。
外のカラテはまだ前が開いておらず、進路が確保できていません。

カラテはさらに外に持ち出し、残り200mあたりでようやく前が開きました。
カラテはストライドを伸ばして良い脚で伸びてきますが、すでにイルーシヴパンサーが抜け出しており、差がついてしまっています。

最後はイルーシヴパンサーが先頭でゴールを駆け抜け、カラテは3着でゴールしました。
トーラスジェミニは14着、マルターズディオサは15着でした。

それでは3頭の評価のまとめです。
カラテはスタートでは隣の馬と接触しダッシュがつかず、道中は中団後方のやや窮屈な位置取りで、
直線でも残り200mあたりまで進路が開かず厳しい競馬となりました。よく3着まで来たなという感じで、負けはしましたが最後は良く追い上げたと思います。
力をつけている印象で、今回の1800mの距離は許容範囲だと思います。
ただ走法的に広いコースのほうが向いている感じで、中山の小回りコースではやや割引が必要と見ています。

トーラスジェミニは好スタートから先頭に立ち、無理のないペースで逃げられましたが、
直線では早々に失速してしまいました。気持ちの問題なのか、力を出し切れていない感じです。
ふとしたきっかけで復調することもありそうですが、今回は静観したいと思います。

マルターズディオサは近走の中では前目の位置取りで運んでいましたが、直線入口で窮屈になり抜け出せず、
もたついているうちに前をカットされて万事休すとなり、レースを止めてしまいました。
最下位でしたが、力を出し切っていないので、着順ほど評価を落とす必要はないと思います。マイル戦での先行経験がプラスに出れば、上昇もありそうです。

以上が東京新聞杯出走の各馬の評価となります。

次は中山金杯を振り返ります。
このレースの出走馬からは、ウインイクシードが中山記念に登録しています。

まずはスタートです。
ウインイクシードは8枠16番で、非常に良いスタートを切っています。

ウインイクシードはやや力みを見せながらもなだめて、好位の外目につけています。
このような隊列で、1コーナーから2コーナー、向こう正面へと入っていきます。

向こう正面ではこのような隊列になっています。
ウインイクシードは変わらず先行集団の外目を追走しています。
前半1000mは62秒0とここまではスローペースで来ていますが、
外からジェットモーションがまくっていき、ここから一気にペースが上がります。

ロングスパート戦の様相の中、ウインイクシードは外目を回って進出を図ります。
各馬、4コーナーから直線へと向かいます。

直線入口では、ウインイクシードは大外から前との差を詰めようとしていますが、
それまで内目で脚を溜めていた青い帽子のレッドガランがすっと横に入ってきて、抜け出されてしまいます。
ウインイクシードは内にもたれる動きを矯正しながら追って、しぶとく脚を使います。レッドガランには離されてしまいましたが、2着争いに加わっています。

最後はレッドガランが1頭抜け出して先頭でゴールし、ウインイクシードは2着と差のない6着でゴールしました。

それではウインイクシードの評価のまとめです。
好スタートから好位につけましたが、外枠が影響して終始外を回らされる形になってしまいました。
レース後半でペースが上がりタフな流れの中、最後までしぶとく脚を使って2着争いに加わっていました。内枠なら馬券圏内に入っていたかもしれません。
8歳馬ですが力の衰えは見られず、引き続き得意の中山が舞台ということで、ロスなく立ち回れれば上昇もありそうです。

最後の過去レース回顧は福島記念です。
このレースの出走馬からは、こちらの3頭が中山記念に登録しています。

まずはスタートです。
3頭とも良いスタートを切っています。

1コーナー手前の時点ではこのようになっています。
パンサラッサとコントラチェックが飛ばして、縦長の展開になっています。

前半1000mは57秒3とかなりのハイペースで進んでいます。
ヒュミドールは前とは離れたところでマイペースで追走しています。

3~4コーナー中間でもパンサラッサが軽快に逃げており、2番手のコントラチェックは脚色が鈍ってきています。
ヒュミドールはそろそろ前との差を詰めようかというところです。
このような形で4コーナーから最後の直線へと向かいます。

パンサラッサは最内を回り最短距離で直線に入りますが、後続は馬場の悪い内を避けて外に出す馬が多く、
結果的にパンサラッサにさらにリードを与えることになります。
コントラチェックは脚色が良くなく、ヒュミドールは外から脚を伸ばしていきます。

残り200mでもパンサラッサはリードを保ち、逃げ切り濃厚といった感じです。
コントラチェックは後続に捕まり、外のヒュミドールが馬場の良いところから伸びてきています。

結局パンサラッサが逃げ切って1着でゴールしました。
ヒュミドールはそこから4馬身差の2着に入りました。
コントラチェックは15着でゴールしています。

それでは3頭の評価のまとめです。
パンサラッサはスタートからハイペースで飛ばして、この馬自身のスタミナを生かしつつ後続に脚を使わせ、
直線では外に出す馬が多い中でこの馬はラチ沿いの最短距離を回り、まんまと逃げ切りました。
今回の中山記念で再現できるかどうかは、同型のコントラチェックが出走するかどうかと、
その枠の並び次第になりそうですが、いずれにしても有力馬の1頭になりそうです。また時計がかかる馬場のほうが良さそうです。

ヒュミドールはハイペースで飛ばす馬を前に見ながら、中団の前目でマイペースで追走していました。
直線では外に出して良い脚で伸びてきましたが、前には届きませんでした。この馬の力は出せたと思います。
今回は大きな上昇は見込みづらいですが、展開次第では上位食い込みもありそうです。

コントラチェックは大外枠スタートで、パンサラッサを先に行かせて2番手での競馬となりました。
控えた時点で自分の競馬ができなかった感じですが、
さらにパンサラッサが作る流れに付き合ってしまい、厳しい展開になってしまいました。この結果は致し方ないと思います。
今回も枠の並びなどパンサラッサとの兼ね合い次第になりそうですが、うまく先手が取れれば得意の中山で巻き返しがあるかもしれません。
コントラチェックは同じ日に行われる阪急杯にも登録していますので、どちらに出走するか注目です。

以上が福島記念出走の各馬の評価となります。

これで過去レース回顧は以上となります。
これまでの各馬の分析内容から、今回の中山記念で好走が期待できる推奨馬を、このように選ばせて頂きました。

推奨度Aはダノンザキッドにしました。
前走の内容は非常に良かったですし、今回のメンバーでは実績上位ということで、素直にA評価としました。

推奨度Bはパンサラッサにしました。
他の同型馬との兼ね合い次第ではありますが、基本的に先行馬有利のコースですので、それも踏まえてB評価としました。

推奨度Cはカラテとヒュミドールにしました。
また注目穴馬として、ウインイクシードを挙げておきます。

あとは枠順や当日の馬場状態、オッズなども考慮して、最終的な買い目を決定したいと思います。

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